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簾と簀戸
SDG’s 建築 洋
春の心地よさを感じる季節のはずが、今年は4月にしてすでに暑さを意識する日が出てきました。
季節の移ろいの早さに、少し戸惑いを感じる方も多いのではないでしょうか。
ここ数年、夏の暑さが一段と厳しくなっているように感じます。
エアコンに頼る時間も増えていますが、昔の人たちはどのようにしてこの暑さをしのいでいたのでしょうか。
そのひとつが「簀戸(すど)」と「簾(すだれ)」です。

簀戸は、簾をはめ込んだ建具のことで、夏障子や御簾戸、葦戸などとも呼ばれています。日本の住まいの中で、夏を快適に過ごすための工夫として使われてきました。
簾には、萩や葦、竹ヒゴといった自然素材が使われています。強い日差しをやわらかく遮りながら、風を通すという特性があり、蒸し暑い日本の気候にとても適しています。簀戸は、その簾の特徴をそのまま活かした建具といえます。
ただ、簀戸は建具の入れ替えが必要になるため、現代の住まいでは取り入れるハードルが少し高いのも事実です。そこでまずは、手軽に取り入れられる簾から試してみるのもおすすめです。窓辺やベランダに設置するだけでも、直射日光をやわらげ、体感的な涼しさを感じることができます。

最近では和室のある住まいが減り、簀戸を使う機会は少なくなってきましたが、その機能性と見た目の涼やかさから、インテリアとして見直されつつあります。光や風の入り方をやさしく変えることで、空間の印象も落ち着いたものになります。
昔ながらの知恵である簾と簀戸。まずは身近なところから取り入れて、自然の力を活かした涼しさを感じてみてはいかがでしょうか。



