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住宅ローン、低金利はいつまで続くのか?
不動産 幸司
こんにちは。
普段greenではお家探しのお手伝いをしていることが多いのですが、
住宅ローンでの購入を考えている方が気にされるのが金利の部分。
その中でも多くの方が選択されている変動金利についてまとめていこうと思います。
住宅ローンの金利タイプのひとつでもある「変動金利型」には、
名前のとおり、金利の変動リスクが伴います。
この変動金利が上昇したり下降したりする仕組みとして、
密接に関係しているのが「短期プライムレート」というもの。
住宅ローンの変動金利は、
この短期プライムレートに連動しています。
そして、短期プライムレートというものは、
日銀の政策金利に連動しております。
日銀は前年比プラス2%の物価上昇率(インフレ率)を目標にしており、
この物価上昇が続くと、日銀は政策金利を引き上げていく可能性が出てきます。
実は10月に入って、この物価が急上昇の兆しが出てきました。
今年5月時点のレギュラーガソリンが全国平均125円でしたが、
10月現在では162円になっており、+37円も値上がりしており、
これは7年ぶりの高値になっております。
原因は、原油価格の高騰にあります。
世界的に経済活動が再開したことで、原油の需要が膨らんでいるものと思います。
昨年2020年の今頃は、1バレル40ドルちょっとでしたが、
今は、1バレル80ドルぐらいになっており、2倍近く高騰してきております。
このまま原油価格の高騰が続くと、
身の回りのさまざまなモノの値上がりに繋がってくる可能性があります。
実際10月に入り、いろんなモノが値上がりしました。
例えば、
家庭用のマーガリン最大12%値上げ
大手電力会社、都市ガス会社も揃って値上げ
(小麦も19%値上げ、たばこ税の値上げ、ディズニーランドが繁忙期700円値上げ)
実体経済が良くなっていない状況で、物価だけが高くなっている今の状況は、
良くない方向に進んでいるなぁと感じております。
本来、商品やサービスの値段は、基本的にそれを買いたいという需要と、
売りたいという供給のバランスで決まっていきます。
一般的に需要が供給を上回れば物価は上がります。(インフレ)
逆に、供給より需要が小さくなれば物価は下がります。(デフレ)
一方で、現在の市況のように、原油高など原材料や素材関連の価格上昇などにより、
不景気の中でも物価が上昇することを「スタグフレーション」と言います。
このままだと、実体経済として景気が良くなっていないのに、
物価上昇→政策金利の引き上げ→短期プライムレートの上昇→変動金利の上昇へとつながっていく可能性が出てきます。
そうなると、大きな経済活動でもある不動産市況が冷え込み、
景気がさらに悪化しさらにスタグフレーションを進めてしまう可能性もあります。
企業で働く身としては、失業率や給与水準などの実体経済も考慮して、
慎重に判断していただきたいと切に願います。