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雪国が生んだ合理的な建築
建築 日常のできごと 理央
岐阜県にある 白川郷 へ行ってきました。
特に有名なのが「合掌造り」と呼ばれる独特の民家です。現在は集落の一部が UNESCO の世界遺産にも登録されています。

一見すると観光地としての美しい景色が印象的ですが、建築的に見ると、そこには雪国ならではの合理的な工夫がたくさんあります。
合掌造りという屋根の形
白川郷の家の最大の特徴は、手を合わせたような急な屋根です。
この形から「合掌造り」と呼ばれています。
屋根の角度はおよそ60度ほどあり、これは雪が屋根に積もりすぎないようにするためです。
雪が自然に滑り落ちることで、家にかかる重さを減らすことができます。

また屋根は茅(かや)で葺かれており、厚い層ができることで断熱性も高く、冬でも比較的暖かく保つことができます。
大きな屋根裏空間
合掌造りの家は、屋根裏の空間がとても大きいのも特徴です。

昔、この地域では養蚕(ようさん)=蚕を育てて絹を作る産業が盛んでした。
広い屋根裏は、蚕を育てる作業場として使われていました。
つまり、屋根の形は雪対策だけでなく、地域の産業とも関係している建築と言えます。
自然と共にある集落
白川郷の家は、一軒だけで見るよりも集落全体で見ると面白い建築です。
家の向きは風や日当たりを考えて配置され、周囲の山や川の地形とも調和しています。
そのため、個々の建物というよりも、風景と一体になった建築として感じられます。

白川郷の建築は、自然環境や生活から生まれた「暮らしの建築」と言えるのかもしれません。
厳しい自然の中で暮らすための知恵が詰まった、とても合理的な建築に触れられた体験でした。