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クレド#12「報告は客観的事実に基づいて(事実なのか、想像なのか)」
日常のできごと 貫十
green建築⼯房には、クレド(⾏動指針)があります。
スタッフ⼀⼈ひとりが成⻑し、主体的に考えて⾏動していけるようになることが⽬的です。
・コミュニケーション関連
・態度・ふるまい
・⾃⼰成⻑・会社成⻑
の3分野に分けて、全30項⽬あります。
クレドシリーズ第12回⽬は、、
「報告は客観的事実に基づいて(事実なのか、想像なのか)」
このクレドは一見すると簡単なテーマに思えます。
「事実を報告する」というだけ?
この「事実」というのが実はくせ者です。
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事実というものは存在しない
存在するのは解釈だけである。
by ニーチェ
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「ん?どういうこと?」
と思われるかもしれません。
日本語で「事実」というと絶対的、当たり前、実際に起きた出来事、のように捉えられていると思います。
でも実際は起きている出来事に自分の解釈を入れ込んで「事実」になっていることがほとんどです。
「起きている出来事」X 「解釈」=「事実」
この「解釈」が人により千差万別です。
例えば、、
「今日は上司がめっちゃ不機嫌で怒ってる」と同僚から聞いたとします。
その後、上司を見ると確かに怒ってる、、。今日は近づかないようにしよう。
→でも実際は「上司は歯が痛かっただけ」だったりします。
起きている出来事は「上司がしかめっ面をしている」
解釈は「しかめっ面=怒っている」
事実は「上司が怒っている」 になってしまっています。
人は自分の周りの事象をそのまま把握することが苦手。
過去の自分の体験をもとに「解釈」します。
「花は美しい」訳ではありません。
花は「花」をやってるだけ。
過去の自分の美的基準から「美しい」と解釈しているだけ。
更に人は、「他人から聞いた話」も解釈に付け加えます。
もっと言うと、「まだ起きていない未来の不安」も「事実」として付け加えられます。
そうなってくると、もう何が事実なのか訳がわからない状態ですね。
冷静に「起きている出来事」だけを抽出すること。
ビジネスの現場では本当の「事実」だけを捉えないと判断を誤ってしまいます。
特に部下から上司への報告では、部下は「自分を守る解釈」を入れがちです。
その解釈付きの事実で判断した結果、クレームに発展したり、契約が取れなかったり、信用を失うなんてことが日常茶飯事で起きているのではないでしょうか。
人は自分を守るという本能があるので、自分に甘い解釈を入れがちです。
冷静に「起きている出来事」だけを抽出すること。
客観視する能力。
これができるようになると次のステップ「リフレーミング」という新しい世界が見えてきます。
「リフレーミング」についてはまたの機会に詳しく書こうと思います。
まずは自分の眼鏡を通さない「リアルな世界」を見れるようにしてみてください。
それだけでも世界が変わります。