事例紹介
余白に遊ぶ家
戸建てリノべ本計画は、大阪府交野市に建つ築28年の木造住宅の改修である。既存住宅はLDKと和室が分断され、それぞれの空間が個別に使われていたことで、家族の居場所が分かれやすく、生活動線にも長さが生じていた。そこで、家族が自然に集まりながら、光や風を感じ、子どもたちが家の中でものびのびと過ごせる環境へと再構築することを計画の軸とした。
まず、既存の和室をLDKへと取り込み、一部を室内土間として再編した。空間を細かく分けるのではなく、ダイニング、リビング、土間が連続する構成とすることで、視線と動きが緩やかにつながる広がりを生み出している。土間には鉄棒を設け、天井には雲梯を組み込むことで、子どもたちの遊びを暮らしから切り離すのではなく、家族の日常そのものに取り込んだ。
キッチンはコの字型の造作とし、ダイニングやリビング、室内土間までを見渡せる位置に配置した。料理や家事をしながらでも子どもたちの様子を自然に感じることができ、家族それぞれの行為がひとつの空間のなかで重なっていく。家事の場と団らんの場を明確に区切らず、互いの気配を感じながら過ごせる関係性をつくることで、LDK全体を暮らしの中心として再構成している。
一方で、日常の動きを支える裏動線にも光が届くよう計画した。帰宅動線上にはロッカー収納と洗面を配置し、帰宅、収納、手洗いといった一連の動作が無理なく完結する構成としている。また、洗面と脱衣室を分けることで、家族それぞれの生活時間が重なっても使いやすい関係を整えた。単に移動距離を短くするだけでなく、日々繰り返される行為が自然につながることを重視している。
仕上げには無垢フローリングや木製建具、LDKの木板仕上げを用い、空間全体に柔らかな木の質感を与えた。壁にはエッグウォール、造作洗面にはモールテックスを採用し、異なる素材の表情を重ねながら、落ち着きのある空間にまとめている。素材そのものの風合いを活かしつつ、光の入り方や視線の抜けと呼応することで、住まいのなかに穏やかな変化が生まれるよう配慮した。
今回の改修によって、家事をする時間、食事をする時間、子どもたちが身体を動かして遊ぶ時間が、それぞれに分断されることなく重なり合う住まいとなった。用途を固定しすぎず、暮らしのなかに余白を残すことで、家族の成長や過ごし方の変化にも柔軟に応答していく。光と風が巡り、家族の気配が自然につながるなかで、それぞれが自分らしく過ごせる住まいとなることを目指した。
| 工期 | 4ヶ月 |
|---|---|
| 構造 | 木造住宅 |
| 施工面積 | 105.16㎡ |
| 家族構成 | ファミリー4人 |
| 築年数 | 築28年 |
| 所在地 | 大阪府交野市 |
| 種別 | 戸建てリノベーション |
| 用途 | 個人住宅 |
| 造作 | キッチン/ 洗面 / 本棚 / 建具 / 収納ロッカー |
本計画は、大阪府交野市に建つ築28年の木造住宅の改修である。既存住宅はLDKと和室が分断され、それぞれの空間が個別に使われていたことで、家族の居場所が分かれやすく、生活動線にも長さが生じていた。そこで、家族が自然に集まりながら、光や風を感じ、子どもたちが家の中でものびのびと過ごせる環境へと再構築することを計画の軸とした。
まず、既存の和室をLDKへと取り込み、一部を室内土間として再編した。空間を細かく分けるのではなく、ダイニング、リビング、土間が連続する構成とすることで、視線と動きが緩やかにつながる広がりを生み出している。土間には鉄棒を設け、天井には雲梯を組み込むことで、子どもたちの遊びを暮らしから切り離すのではなく、家族の日常そのものに取り込んだ。
キッチンはコの字型の造作とし、ダイニングやリビング、室内土間までを見渡せる位置に配置した。料理や家事をしながらでも子どもたちの様子を自然に感じることができ、家族それぞれの行為がひとつの空間のなかで重なっていく。家事の場と団らんの場を明確に区切らず、互いの気配を感じながら過ごせる関係性をつくることで、LDK全体を暮らしの中心として再構成している。
一方で、日常の動きを支える裏動線にも光が届くよう計画した。帰宅動線上にはロッカー収納と洗面を配置し、帰宅、収納、手洗いといった一連の動作が無理なく完結する構成としている。また、洗面と脱衣室を分けることで、家族それぞれの生活時間が重なっても使いやすい関係を整えた。単に移動距離を短くするだけでなく、日々繰り返される行為が自然につながることを重視している。
仕上げには無垢フローリングや木製建具、LDKの木板仕上げを用い、空間全体に柔らかな木の質感を与えた。壁にはエッグウォール、造作洗面にはモールテックスを採用し、異なる素材の表情を重ねながら、落ち着きのある空間にまとめている。素材そのものの風合いを活かしつつ、光の入り方や視線の抜けと呼応することで、住まいのなかに穏やかな変化が生まれるよう配慮した。
今回の改修によって、家事をする時間、食事をする時間、子どもたちが身体を動かして遊ぶ時間が、それぞれに分断されることなく重なり合う住まいとなった。用途を固定しすぎず、暮らしのなかに余白を残すことで、家族の成長や過ごし方の変化にも柔軟に応答していく。光と風が巡り、家族の気配が自然につながるなかで、それぞれが自分らしく過ごせる住まいとなることを目指した。




























