枚方鍵屋別館の2階に佇む「Sloth（スロウス）」は、本と雑貨を扱う小さなショップ。
静かなトーンの壁と、古材を用いた棚やカウンターの重厚な木の質感が調和し、訪れる人が自然と本の世界に引き込まれるような空間を目指した。
店内の棚には、まったく同じものはない古材を選定しており、唯一無二の雰囲気を生み出している。
店主がセレクトした古家具も、使い込まれた木肌の表情で一冊一冊の本をやさしく受け止め、経年変化の美しさがそのまま空間の魅力となっている。
照明は温かみのある電球色で統一し、光が壁や本にやわらかく落ちるように計画。
エイジング加工を施したドアが空間のアクセントとなり、落ち着いたトーンの中にほどよい緊張感を添えている。
“今日は、頑張らない”
そんな思いをかたちにしたこの場所は、日常のスピードを少し緩めて、本や雑貨と静かに向き合える、穏やかな時間の流れる空間となっています。

合わせてロゴデザインも担当させていただきました。
Slothの名のとおり、ナマケモノをロゴキャラクターにしたいとのご要望をいただき、ゆるっとしたフォルムを手書きのイラストで仕上げました。
本来は立てないナマケモノをあえて立たせたのは、「ゆるさの中にも芯がある」「自分のペースで過ごす」——そんなSlothの世界観を表現しています。
のんびりとしながらも、しっかりとそこに立っている。その姿に、「頑張らなくていい」「疲れたときにそっと寄り添える」ような、やさしい強さを込めました。