岡山県西粟倉村で活動している「西粟倉・森の学校」との共同プロジェクトです。
西粟倉村の人口は約1500人。暮らす人々の中には移住者の割合も多くあります。移住者は1年ほど過ごす中で新しい生活にも慣れ、家を探したり繋がりができた人から家を紹介してもらえたりする事が現実として多い背景があり、移住者を増やしたい村自体としても短期で住むことができる場所が必要でした。
そんな中で私たちに設計の依頼があり、単身者用のユニット型賃貸住宅を西粟倉村役場と森の学校様と協力して作ることになったのです。
役場からの予算は決められていたので、コストを抑える必要があったことと、同じ環境下で移住者を誘致したい村を想定し、場所を問わずこの住宅を提供することができる汎用性が必要と考えました。できる限りの材料は先に工場で組み、現場で組み上げる工法として土台の基礎工事から約10日で完成する小屋ユニットとなりました。
内装の仕上材はなく、外壁の下地としても使用している杉の構造用合板が内部の最終仕上げです。床材は西粟倉村産の桧を使用しています。
12畳しかない平面プランは可能な限りミニマム。最小限のスペースに水廻りやキッチンの用途を入れ、効率的かつ快適な生活を目指して設計しています。
本プロジェクトを通して過疎化していく地域や集落へ移住者を呼び込む為の一助になればと願っています。