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「住」を選択する

インテリア デザイン リノベーションとは 建築 有希

  1. 目次
  2. 1.リフォームとリノベーションの違い
  3. 2.「新たな価値」とは
  4. 3.K様邸では
  5. 4.素材を選択する

リフォームとリノベーションの違い

突然ですが、リノベーションとリフォームの違いをご存じでしょうか?
下記図をごらんください

新築・リフォーム・リノベーションを比較したとき、
もちろん新築は土地も建物も設備も何もかもが新しいので、一番価値がある状態と言えます。

それから数年後には価値はどんどん無くなっていきます。
ここから手の加え方によって、「リフォーム」か「リノベーション」に分かれます。

「リフォーム」は、古くなったものを新築と同じような設備にただ入れ替えていくので、ピカピカで新築と同じような生活スタイルに戻すことを指し、

「リノベーション」は、持ち家の場合にはイマの生活スタイルに合わせ、中古物件購入をしてからの場合にはそのお施主様の生活スタイルに合わせ、新たな価値を付加した工事を指します。

リフォームとリノベは工事規模ではなく、手の加え方・価値の高め方による

この「新たな価値」が最大の違いになります。

「新たな価値」とは

ご家族様1人1人、趣味や特技や特徴はお持ちでしょうか?

子供たちだと、わかりやすいかもしれません。沢山動く子!お家で本を読んだりする方が好き!などなど親御様が一番傍で見守っているので言葉で表現されやすいかもしれないですね。

では実際お客様はいかがでしょうか?親御様のもとを離れ大人になってから日々追われることも多くなってただ毎日がいつの間にか終わって疲れ切ってしまっていないでしょうか。

例えばそれをリノベーションで解決してみませんか?

その解決策こそ新しい価値。本来生活にもとめている趣味・嗜好ではないかと私たちは考えています。

K様邸では

弊社では、お客様のもつストーリーと新しい価値を大切にし、お家にその想いをこめていきたいと考えております。

「住人十色」でも放送されたK様邸のストーリー

お施主様は、32歳のご夫婦。
以前は東大阪市内の賃貸マンション暮らしでしたが、お家に迎えたいワンちゃんと出会ったこと、ご主人様が美容メーカーから独立したのを機に新居探しを始めました。

◍生活圏は変えたくないということでエリアは東大阪に絞りること
◍大量の商品をストックする倉庫が必要なこと

を条件として、「東大阪/中古/ガレージ」で物件を検索して、今の元工場を見つけたそうで、住む方法として、建て替えとDIYをお考えだったようです。

そのタイミングで弊社にお声がけいただきました。
解体するには購入費の半分近い費用がかかることから、建物は壊さず2階の住居スペースだけを改修することをご提案させていただきました。
ただ正直状態としては「とてもいい!」状態ではなく、お施主様も心配するほどの雨漏りしている状態でしたので、修繕を前提としたリノベーションを選択することになりました。

元金型工場だった1階は、ほぼ手を加えずに駐車場や倉庫として活用し、将来的にご主人様の事務所スペースとして使用することに、床や天井には油汚れや機械のスイッチなどがあり今も当時の面影を残し、2階につながる外の階段も昔のままの状態で活かすことにしました。

求めた新しい価値とは

奥様が歯科技工士をお仕事とされておりご帰宅が遅くなる日がしばしばあるため、ご主人様が周りの人たちがワイワイするような空間でお料理をされるのを趣味とされていることもあり、お料理担当をされることが多いそうです。
奥様は、お仕事からの帰宅後や休日にはひっそりと隠れ、ひとりになってアクセサリー作りに没頭することが大好きなんだそう。

そのような生活ストーリーから、新しい価値として
ご主人様が楽しくワイワイと調理できるキッチン
奥様がひっそりと隠れられるスペース
を空間に求めることがひとつ決まりました。

ご主人様のキッチンの選択としての軸は、
・LDとつながる空間の中で、いかにキッチンとして役割を果たしつつデザインの統一を図るか
・ご夫婦様のお友達が遊びに来た時に、どうキッチンの空間を魅せることができるか

そこで弊社からのご提案として
キッチン本体ではwoodoneのフレームキッチンを、空間としてモールテックスを使用した作業台を用いることをおすすめさせていただきました。

woodoneのフレームキッチンは、無垢板とアイアンフレームで構成されています。
無垢板で作られていて油跳ねとか水撥ねとか大丈夫なの?という声が聞かれそうですが、木の風合いをそこなわない塗膜で木を守っているので、乾拭きや水拭きで拭くだけでもシミにならない優れものです。
見た目や雰囲気も鉄骨むき出しをデザインとして取り入れたK様邸では魅せものとしても取り入れることができます。

また、モールテックスを使用した作業台はもともとは木組みで製作しています。
モールテックスという塗料を塗ることで調理したての熱いお鍋などもそのまま置くことができ、お皿やまな板代わりとしても調理も可能なのでお友達がたくさん集まってパーティーをするようなところでは素材としてピッタリなので提案としてとりいれました。
1mm程度の薄塗りでコンクリートと同等な表面強度があり、曲げにも強く下地のたわみや動きが発生してもクラックが入ることがほとんどないのが特徴です。

LDKとつながるキッチン空間で使われたキッチンと作業台

奥様がひっそりと隠れられるスペースの製作の軸は、
・隠れ部屋とも悟られないようなつくり
・作ったアクセサリーや材料なども収納できること

ご提案としては、
扉があって入り口なのではなく、家の中で必要なものと兼ねたもので製作するようにし、収納が必須であってもつくりすぎないお部屋を意識する2点をお伝えしました。

お部屋への入り口を考えると、室内ドアやただ壁で間仕切ったようなお部屋が一般的です。
ですが室内ドアは部屋だと主張しているようなもので、壁で間仕切るだけだと人の目線は感じてしまいます(パントリーの一部が家事スペースになっているような形)。

そこでまったく人が意識できない、自然と視線も向かないよう方法を考えます。
間取り導線上、WIC付きのMBRから洗面への廊下途中にスペースを設けているのでそこで生活に必要とされる鏡を用いることを決めました。

収納については、なぜ作りすぎないことを意識することをお伝えするかというと、収納はあればあるほど良いと考えがちですが、それはお金や土地が無限にあったらいいなと考えているのと同じような意味になるためです。
物というのはあれよあれよと増えていきやすく、家の中から出ていきにくいものであるので、収納スペースを何を直したいのか用途を考える必要があります。

ミラーの奥には大人の隠し部屋が現れる
収納部分にも目的をもって計画する

そうして出来上がったお家は使い方や素材にデザイン、沢山のこだわりがつまったお家になりました。

素材を選択する

弊社ではお客様のイメージに合うような素材以外にも、自然を感じながら生活を豊かにするお家を提供したいという想いを持っています。
そのため各所で自然に配慮したものを取り入れるよう取り組んでいます。

無垢フローリング
標準仕様として国産の桧と杉を設定おり、一番多く選択いただいています。

日本の岡山県にある「西粟倉森の学校」さんからいつもご提供いただいております。

桧の無垢フローリング 画像提供:西粟倉森の学校様
杉の無垢フローリング 画像提供:西粟倉森の学校様

西粟倉森の学校様は、ただ森から無作為で木材を切り出しているのではなく、森林の保全につながることであったり、曲がったり節が多かったり利用価値の小さいや使われずに捨てられてしまうと思われがちな間伐材を有効活用している会社様になります。

この考え方は弊社の理念にもつながるもの。

新築が良いとされ、たくさんどんどん建っていく日本で、人口減少を背景に空家がふえたことでを取り壊し建て替えが推奨されていっています。
その中で中古リノベという選択をすることでゴミの量を減らし、処分費も削減する。

そうすることで、町の景観の保全や空家の活用につながります。
そうした点で西粟倉森の学校様を弊社は選ばせていただいております。

無垢フローリングであること自体、複合フローリングと比較すると沢山のいいポイントを持っています。

★水分や空気層がしっかりと確保されているので複合フローリング程冷たくならない
★桧や杉は木材としてやわらかいのでお子様が転んでも痛さが軽減される
★木の天然ゆらいのリラックス効果が得られる
★ウッドワックスなどを用いることで、木が呼吸し続け湿気を吸ったり吐いたりしてくれる

森林浴で得られるリラックス効果は、木の香り成分「フィトンチッド」が発生しており、
血圧・脈拍・身体的ストレス・心理的ストレスを感じた時に分泌されるコルチゾールの濃度も下がっていくことが実証されています。

自然塗料のウッドワックスを塗装したお家

建具
こちらは建具職人さんが一つ一つ仕上げている品標準仕様として設定しております。

なぜわざわざ建具職人さんが仕上げた扉を選択しているのか。

①シート張りでは表現できない木の触感・におい
②お施主様によってこだわりを詰め込むことができる
③お家の雰囲気によって塗装色やデザインを変化させることができる

扉は毎日開閉させる箇所が大半で、家の中で一番面積量が多い壁に、ひとつづきで現れるエレメントです。

毎日触れ・目にするものだからこそ木の柔らかな素材を選択することをおすすめしております。

メソポワ珪藻土
こちらは現在オプションではありますが素材を選択するうえで頭に入れておきたい素材です。

珪藻土に似たような素材で漆喰がありますが、主成分がカルシウムまたは石灰からできているので、違うものになります。性能も似たような効果がありますが、吸放湿機能は珪藻土より若干劣ります。

そもそも珪藻土とは、藻類の一種である珪藻の殻の化石からできている蓄積物のことです。多孔質性があり、調質性能や脱臭性能が非常に優れていることで知られています。

その中でも弊社で取り扱うのはメソポワ珪藻土です。

調湿機能があるとされるものを比較したとき

細孔の大きさが直径2~50ナノメートルのものをメソポワ珪藻土と呼びます。
一般の珪藻土は直径50ナノメートル以上を指します。
この細孔の違いが調湿機能の違いを生むとされています。

一般的な珪藻土はよく市販で販売されていますが、そこまで効果がないのはあまり知られていません。
せっかく珪藻土を取り入れるのであれば、湿度を40~70%の快適状態に保つメソポワ珪藻土をおすすめさせていただきたいです。

視覚的な美だけでなく、漂う空気であったり温度、湿度にも大きく左右されるため、お客様の新しい価値と一緒に素材を選ぶことも忘れないでいてほしいと私どもは願っております。