元飲食店だった細長いテナントが計画地。

セントラルキッチンとそこで作ったフランス菓子を販売するテイクアウト店、2つの顔を持っています。

縦に細く長い為、縦長にセントラルキッチン、その先にテイクアウト店を作りました。奥の厨房の活気が感じられ、焼き立てを味わう事が出来ます。厨房と店舗を隔てる壁はこの店の顔となる小窓が5つ。それぞれに個性をもつ小窓は5色のカラーガラスを用いて、サイズもバラバラ。奥行きのある窓は受け渡し小窓としての役割も持っています。店舗内の仕上げは自然素材だけを使い、どこか温かく柔らかい雰囲気になりました。床と家具はアースカラーのモールテックスで少し色味を変え、壁と天井は明るい白の珪藻土、照明は間接照明とペンダントライトのみです。

外観は、コストを抑えながらもイメージを刷新するにはどうすればいいか考えました。外壁と窓、入口ドアは残して、その前に新しく壁を作っています。元あるものを生かす事は、リノベーションだからこその蓄積がもたらすデザインだと思います。既存の部分は、塗装で馴染むように工夫して、シンボルツリーにジュンベリーの木を選んでいます。
ジュンベリーが根付き、実をつけるようにこの街の景色に彩りを添えられたら嬉しいです。

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